MG ガンダムヘビーアームズ を作る 13 ウェザリングカラーでウェザリング&デカール貼り

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製作記

MGガンダムヘビーアームズのウェザリング作業を行います。

チッピングが終わったヘビーアームズの上から
汚し作業を行って、それっぽい外観に仕上げていきます。

またこちらの記事で検証したように、下地にシリコーンバリアーを使った塗膜の上から転写式デカール(ドライデカール)を貼っても大丈夫なようなのでヘビーアームズ付属のデカールを貼っていきます。

が一部、大失敗してしまいました😥


作るプラモデルはこちら。

MG 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz ガンダムヘビーアームズ EW版 1/100スケール

ガンダムWシリーズのMGは再販のサイクルが早く、わりと手に入りやすいのが良いですね🙂
あとW系のMGはお店で結構安くなってる事が多い印象。

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ウェザリングの参考資料

私はウェザリングの経験が殆どないので参考資料を用意しました。

まず、アーマーモデリングの2022年11月号

⬆これ販売直後に品切れになる上に転売ヤーがポコポコ湧いてきたので
あちこち探して買うのに苦労しました…💦

次に、ビギナーでもうまくいく! ガンプラお気楽製作ガイド

です。

ビギナーでもうまくいく! ガンプラお気楽製作ガイドについて忌憚のない感想

本の中身の写真は載せたらイカンと思うので文字で感想を書きますと、

ビギナーでもうまくいく! ガンプラお気楽製作ガイド

こちらはモデラーのらいだ~Joe氏が手がける、
主に水性ホビーカラーをメインに使ったスポンジによるウェザリング
がメインとなっております。

なのでチッピングのような引き算的要素は無く、プラモデルにひたすら色を足し算して仕上げていくウェザリング手法になります。

本の内容はとてもわかりやすくて良いと思いました🙂

ただ、結局ウェザリングに関しては「基本的には同じ手法ををひたすら繰り返す作業が何度も繰り返し載っている」という感じなので、やや冗長かもしれません。
作例2つ分も読めば後は似たような感じというか…(スミマセン💦)。

もちろん、作例ごとに詳細は異なるので読み進めると発見もありますけども、だいたい似た感じのものが収録されている感じです。
じゃあ1つか2つの作例だけ載せればOKなのか?となると、それだと本があまりにも薄くなってしまうので仕方ないかと思います。

掲載されているウェザリングに関しては基本的に1つだけの手法なのですが、
その他に掲載されているスクラッチの手法が私はとても参考になりました。
中でも芯材を作り、上からパテで盛り、最終的に中の芯材を水で溶かして空洞を作る手法は私もこれからぜひ取り入れたいと思いました🙂

難点を挙げると本の構成がやや不親切な点があります。

まず本の最初に、ウェザリングはまずはこの道具だけあればできる!ということで
少数の必要なアイテムが例示されているのですが、
最初の作例からいきなりそれ以外の道具を使っていくのはどうなんだろうと思いました😅

また私が一番この本の構成でダメだろと思ったのは、
らいだ~Joe氏がスタンピングに使う「自作スポンジゴム」について本の最初の数ページ目に写真と名称は載っているのですが、それをどうやって作るのか説明がないままひたすらスタンピングを駆使した解説と作例紹介が続きます…。

結局、自作スポンジゴムの詳細が出てくるのは本の後半に入った57ページ目です( -_-)
それまで読み手は「やり方の理屈は分かった、だがそれに使う肝心の道具はどうすんの?」とモヤモヤしたまま読み進めることになります。
この構成はもっとどうにかならなかったのだろうかと思いました。
(これらの構成の問題はらいだ~Joe氏がどうこうではなく、出版社/編集側にあると思います)

氏のスポンジスタンピングに使うのは、どうやら槌屋 すき間防水テープ

のようですね。

それともう一つ気になったのは、
ジムキャノンをメガサイズガンダムからスクラッチする作例があるのですが
頭部をスクラッチする過程が掲載されているものの、
肝心のジムの透明なゴーグル部、およびその裏側の部分をどうやって作ったのかが全く載っておらず、いきなり完成してしまっています。

ゴーグルは透明プラ板を使って作っていると思われますが、ここは私のような同等の作業の未経験者だととても気になります。
できれば詳細を掲載してほしかったです。

※私なら芯材に押し付けてゴーグルの面だしをするのかな?と考えてしまうんですが、
らいだ~Joe氏のスクラッチ手法だと芯材は途中で溶かしてしまうので、それができないと思うんですよね。いったいどうやってゴーグル部を作ったのか気になります🤔

岬光章さんのスクラッチビルドマニュアル2ではアクアジムの同様のケースで、芯材を型にしてレジンを使って型取りしてゴーグルを作ってます。

アーマーモデリング 2022年11月号の感想

こちらは昨年(2022年)秋の販売時にすぐに売り切れてしまい、なかなか手に入れにくかったのですが
なんとか粘って再入荷品をAmazonで買いました。
(もちろん転売ヤーからは買ってません。)
一応現在はAmazonでも適正価格で売られていることも多いようです⬇

この本では主にGSIクレオスのウェザリング系塗料・マテリアルを使った例が示されています。

市販されているウェザリング用塗料ではクレオスのウェザリングカラーやウェザリングペーストが一番入手性が高いと思うので、
これからウェザリングを始める私にはとても参考になりました。

当記事執筆時の2023年2月時点においてこの本は新品がまだモデルカステン公式通販から買えるようなので、ほしい方はそちらを利用してみてもよさそうですね。

ウェザリングの工程

書籍やネット等で情報を仕入れ、ウェザリングの工程を次のように決めました。

  1. ウェザリングカラーでウォッシング
  2. デカールを貼る
    • MG ヘビーアームズのデカールはドライデカール&テトロンシールなので貼った後でクリアーを吹いてなるべくデカールの縁を目立たないようにする
  3. パーツの縁の辺りにドライブラシでウェザリング(タミヤ・ウェザリングマスター)
  4. つや消しクリアーでここまでのウェザリングやデカール全体を一旦保護する
  5. チッピングで剥がした周辺にウェザリングカラーで汚しを入れていく
  6. ウェザリングを溶剤でぼかす
  7. チッピングの周辺に再度別の色のウェザリングカラーでウェザリング
  8. 溶剤でぼかす
  9. ウェザリングカラーをエアブラシで吹いてダスト表現を入れる
  10. スタッパリング
  11. パーツの縁(エッジ)にドライブラシ(タミヤ・ウェザリングマスター)
  12. 全体につや消しクリアーを吹いてコーティングして終了

という計画です。

今回は工程の2までを行います。

GSIクレオス ウェザリングカラーでウォッシング

最初は全体に大まかに塗る→拭き取り

GSIクレオスのウェザリングカラー ステインブラウン

を使ってプラモデル全体のウォッシングを行います。

この工程では「全体にほんのり、わかるかわからないかぐらいの色味をつける」のが目的なので
塗ったウェザリングカラーはほとんど拭き取ります。

なので最初の塗りはウェザリングカラーを専用溶剤で2倍程度に薄めたものを使いました。

いざウェザリング作業を始めて思ったのは、

ウェザリングって思ったより溶剤を使うんだなあ

というもの。
ですので特段の理由が無ければ最初から容量の大きいものを買ったほうがいいかもしれません。
(もっともMG1体で小瓶タイプの100mlも使い切ることは無いと思いますけども)

ウォッシング作業の流れはこうなります。

  • 希釈したウェザリングカラー ステインブラウンを全体に筆で塗る
  • 塗ったものが乾くのは待たなくていいので
    塗ってすぐに筆をキッチンペーパー等で拭き、
    乾いた筆で塗った塗料を拭き取っていく
  • 溶剤を付けた筆で全体を拭ってウェザリングカラーを拭き取っていく

全体としては色が着いたかつかないか?ぐらいを目指します。
それでもパーツの段差等にはウェザリングカラーの色味が乗っていくので
ここでウェザリングの風合いが追加されます。

この工程をプラモデル全体に行います。

一応私は

  • 重力方向を意識して筆は上から下方向に動かす
  • 「ウェザリング」の泥、土、ホコリ等の汚れはプラモデルの上よりも下の方に重力で付くと思うので
    足元に少し色味は残して頭部や上半身にはあまり残らないように意識した

ということを考えながら進めました。

ウォッシングについては以上です。

足の部分をウォッシングした状態です。

向かって右がウォッシングしたもの。左はウォッシング前のものです。
画像でどこまで伝わるか微妙ですが、右がほんのり色味が着いています。

こういった洗い(ウォッシング)作業を全体に行います。

デカール貼り→一部大失敗😥

ウォッシングした上からデカールを貼っていきます。

MGヘビーアームズに付属のデカールはドライデカール(転写式)とテトロンシールです。
どちらも今回のようなシリコーンバリアー下地とはものすごく相性が悪いと思われます。

実際、失敗してうまくいかない箇所がありました。

なおこのデカール貼り作業が大変で5日もかかりました…( -_-)

テトロンシールを貼る時の注意点

テトロンシールはガンプラだとRG(リアルグレード)に大量に付属しているいわゆる普通のシールですね。
このテトロンシールは粘着力が強い割に際の部分がどうも圧着させにくい、さらに厚みもあるし固いしで塗装派にはちょっと困ったデカールになっています。

更に今回のように下地にシリコーンバリアーを吹いて塗膜がよわよわになっている場合、更に苦労します。

私なりのテトロンシールを弱い塗膜でもうまく位置決めする方法を紹介しますと…

  1. 性能のよいピンセットを用意する
  2. 水を用意してピンセットで挟んだテトロンシールを水にくぐらせる
  3. プラモデルの貼りたい位置に水滴ごと合わせる
  4. 綿棒で水滴を吸収させつつ最終的な位置決めをする
  5. 先を楕円状にカットした爪楊枝でシールの上から押さえてプラモデルに圧着させる

このように水転写デカールの場合と同じ様に作業すれば
水を使ってテトロンシールでも位置をずらしながら微調整して貼ることができます。

私は普段からデカール用のピンセットはタミヤ クラフトツールシリーズ No.108 精密ピンセット(先丸/ツル首タイプ)を使っていますが、
今回のテトロンシール貼り付け作業でも問題なく行えました。
このピンセットはオススメです。

ただし、この水を使う手法にも1つ欠点があって、
最初の水に浸す時点でピンセットでつかむ場所の粘着素材がピンセットに付く場合があるのでそこが上手く貼れない場合があります。

こればっかりはもうどうしようもないので、なおのことなるべくピンポイントで掴める性能のよいピンセットが必要なんですよね。

それと、水転写デカールの場合はぬるま湯に浸すことが推奨されていますが、テトロンシールの場合はあまり温かい水だと粘着成分が溶けるんじゃないかなぁという気も😥
なので水で作業したほうが良いかと思います。

テトロンシールは密着度が甘くなりがち

シールを貼った状態です。
ミサイルコンテナのところのように、どうしても白目立ちしてしまいます。

テトロンシールの失敗例とリカバリー

MGヘビーアームズのテトロンシールは一部曲面に貼るものがあって、シールの固い性質と全く合ってない箇所があります。

更に今回の作例ではシリコーンバリアーで塗膜が弱くなっているので尚更組み合わせが悪く、一部失敗してしまいました。

そもそもこんな曲率のキツイところにテトロンシールを貼れというのがどだい厳しいわけでして( -_-)

このように密着できずに上側の塗膜だけがシールに付いてしまっています。
こうなるともうシールの粘着力には期待できないので、私は次のようにリカバリーしました。

  1. ハイグレード模型用セメダインを極々少量だけリカバリーしたい箇所に塗る
  2. 上からテトロンシールを圧着して固定させる

これでなんとかリカバリーできました。

ただ、シールの下に本来必要ない粘着成分を置くのでどうしても余剰分ははみ出てきます。
これは固まる前なら少し水を湿らせた綿棒等で簡単に拭き取れますが、
かと言って拭き取りすぎると今度はシールが固定できないので悩ましいところです😥

この模型用セメダインは固まれば透明になりますので多少はみ出てもそこまで目立ちません。
ある程度は妥協が必要かもしれません。

このようにリカバリーできました。

転写式デカール(ドライデカール)を貼る

次にドライデカールを貼っていきました。
が、こちらも一部塗膜が弱すぎたのか全く転写ができず、シリコーンバリアーより上の層がデカールの粘着成分に負けて塗膜がごっそり剥がれてしまいました😥

向かって右、肩に近い部分が大きく剥がれる😱

上から再塗装も考えたのですが、この塗料、ドライデカール実験の時にほぼ使い切ってしまってもうエアブラシで吹けるだけの分が残ってません…。

なので別途プラ板でも貼って何か新たなディテールを作るとか、他の方法でリカバリーをしたいと思います。
プラ板で作った台座に穴を開けて真鍮線を通してアンテナ・ディテールにするのが楽そうですが、もうちょっと考えます😅

デカールにクリアーを吹く

テトロンシール、ドライデカールを貼り終わったらそれらにクリアーをエアブラシで吹いてなるべく周囲との段差を目立たないようにします。

がこれもテトロンシールの圧着力自体がいまいちなので、クリアーさえ吹けば全てOKとはならないのが苦しいところです😥

かといってあまりに分厚くクリアーを吹くと今度は他の部位との関係で悪目立ちしますので
このクリアー吹きは気持ち程度マシになる?ぐらいの効果だと感じました。

タンクのテトロンシールは縁にクリアーを吹きまくってなんとか目立たなくできました。

クリアーを吹いても厳しい

ですが元々密着が甘い(というかいくら押さえつけても白目立ちを押さえられない)状態のものにはいくらクリアーを吹いても目立たなくするのは難しいです。

結論:水転写デカールを貼った方がいい

ということでMGヘビーアームズに付属のテトロンシールとドライデカールの貼り付け作業を行いました。

その結果、

適当な水転写デカールを貼った方がずっといい

と思いました😅

身も蓋もないですが、シリコーンバリアーでのチッピングとこれらのデカールの組み合わせはやはり相性が良くないです。

貼れなくはないけど、無理してやるだけの価値があるのか?🤔と言われると、よほど付属デカールの意匠を活かしたいとか特段の理由でもなければ市販の水転写デカールを気楽かつ安全に貼ったほうがずーーーーっと良いと思いました。

次にシリコーンバリアーチッピングやる時はもう最初から水転写デカールにします。

あと、バンダイはMGに同封するのはテトロンシールやドライデカールじゃなくて水転写デカールにして欲しいと思いました。

というかそもそも2種類の特性の大きく異なるデカールを入れてるのはなんでなんだろうと思います。
仕上がりに統一感がないですし、作業性も良くないと思うわけですよ😥

この画像で白いところは転写デカール、赤はテトロンシールです。テトロンシールはどうしても厚みが目立つので、同じプラモに異なるデカールがあるせいでチグハグ感が出ます。

MG ヘビーアームズの水転写デカールは別売で売られています(ガンダムデカールの100番)。

水転写デカールが必要ない人にとっては無駄になるから同梱せずに
その分プラモデルの価格を下げてあげようというバンダイの配慮なのかもしれませんが、
別売にするならするで、ガンダムデカールの入手性をもっと上げてほしいです。

現状、プラモデルが再販されてもそれと同じペースでデカールは再販されていません。
この入手性の悪さが転売ヤーの出現だったり、海賊版デカールの販売だったりになってると思うんですよね。

水転写デカールはコストが高いので最初からMGに同封は難しいのかもしれませんが、
別売の専用デカールを売るにしても入手性が極めて悪いので
この辺りはもっと改善してほしいです。

ということで、今回の作業は以上です。

それでは🍫


MG 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz ガンダムヘビーアームズ EW版 1/100スケール

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