バンダイのプラモデル
装甲騎兵ボトムズ 1/20 B・ATM-03 ファッティー地上用
を作っていきます。
作るプラモデルはこちら。
装甲騎兵ボトムズ 1/20 B・ATM-03 ファッティー地上用
今回は武器を制作していきます。
また併せて、今一度基本に立ち返って
「プラモデルの合わせ目消し」について書いてみたいと思います🙂
合わせ目消しはガンプラや他のプラモデル製作でも同じなので参考になれば幸いです。
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ファッティーの武器を作るー合いが悪くパーツが割れる
バンダイ ファッティーの武器はガトリングガン、マシンガン、3連ロケットランチャーです。
これらはいわゆるモナカ構造で左右を貼り合わせて作ります。
バンダイらしく合わせ目が見えないように工夫されている箇所も多いのですが、それでも大半の場所は普通に組むと合わせ目が出ます。
プラモデルの合わせ目は大きく分けると、
処理して消す、段落ち加工してモールド(意匠)として表現する、気にせずそのまま
の3つのアプローチがあろうかと思います。
今回、私は見た目を考慮して合わせ目を消すことにしました。
ただ、合わせ目消しというのはプラモデル製作で必ずやらなければいけないわけではありません。
時間や手間もかかりますし、素組みの場合は処理をすることで却って目立ってしまう可能性もあります💦
この辺りはお好みで作れば良いと思います🙂
実際このファッティーの箱に掲載されている作例は
武器の合わせ目消しも腕のパーティングラインの処理も行われていません。
合わせ目の処理をしなくてもそれはそれでちゃんとした作風であり完成品。
気にせず自由に組んでいいと思います。
合わせ目消しの前に今回作った武器に関して
バンダイ製ファッティーの問題箇所に触れておきます。
まず最初にマシンガンの後部パーツの合いが悪くあまりにもキツイため
組んだら割れてしまいましたஇ
⬆の画像の部分になります。
予めマシンガン本体側のはめ込む部分をヤスリで細めに削っておくことをオススメします。
次にマシンガンのマガジンパーツは下からただ差し込むだけの設計になっていますが、
あまりにもユルユルで差しただけでは止まらずスポッと抜けます。
マガジンは自重で落下します(マック堺さん風)
元々、マガジンの根本とマシンガン内部の接触する部分に少し凸が設けてあり
そこで摩擦が増えてはまる―という設計にはなっているんですが、
如何せんこの凸部の盛り付けが少なすぎて機能してません。
自分でなんらかの加工をしても良いのでしょうが、
私は塗装塗膜による摩擦増を考慮して、とりあえず塗装で何とかする方向性にしました。
塗膜でダメなら最悪接着でもいいかなーと考えとります。
大きな問題点はこの2つですが、他にも合わせ目がある箇所を組んだら思いの外隙間が大きいなどの問題もあります。
前回#1でも触れましたがこのファッティーは、
バンダイのプラモデルにしては作りはちょっと今ひとつかなぁというのが私の素直な感想です。
最初からパーツの一部にシボ加工が入っているなどバンダイらしい超技術で素晴らしい面もたくさんあるんですが、パーツの合いなどはガンプラに比べるとちょっと…という印象です😥
プラモデルの合わせ目消しについて紹介
合わせ目消しの基本作業手順
合わせ目消しについてファッティーのガトリングガン後端の肩当て部分で説明します。
※ガンプラでも航空機モデルでも他のプラモデルでもやることは同じですので参考になれば幸いです🙂
このように2つに分かれた、いわゆる「モナカ構造」のプラモデルを貼り合わせると合わせ目が出ます。
この合わせ目を消す作業を行っていきます。
まず最初に2つのパーツの下処理を行います。
ピンをニッパーで斜めにカットします。
ピンの受け軸であるダボ穴もニッパーで切り込みをいれます。
この作業により、ピンとダボ穴同士のハメ込みにくさが解消され、両パーツを接着した時にグッと強く合わせることが可能になります。
また必要に応じて合わせ目の接着面にヤスリがけを行います。
これはパーティングライン等の段差を排除することでプラモパーツ自体を貼り合わせやすくする事に加えて、接着剤によるプラモパーツの溶融が行いやすいように目地を荒くしておく意味合いがあります。
接着剤で貼り合わせる面の縁にカンナがけして整面してから接着剤を塗布する方もいらっしゃるようですが、今回私はそこまでしませんでした。
下準備が終わったら、タミヤセメント等の粘度の高いプラモデル用接着剤を合わせ目の両側に塗ります。※私は後ほど紹介する少しアレンジした接着剤を使っています。
塗ったあとは1分ほど待って塗布面のプラ素材が融解してくるのを待ちます。
その後両方のパーツを貼り合わせ、両側から力をかけてググッと押し込んで貼り合わせ、溶融したプラ素材が合わせ目の箇所に盛り上がることを確認します。
その後、接着剤の硬化まで1日~2日ほど待ちます。
硬化を待つ間、クリップ等で止めておくと良いと思います🙂
接着剤が硬化した後、合わせ目に溶け出しているプラ素&接着剤がミックスしたものを削って面をきれいに整えていきます。
ここからのアプローチは人それぞれいろいろなやり方があります。
私も気分によって(主に机の上で見つかった道具によって💦)、作業を変えますが、
今回はマイクロセラブレードを使った削り落としを最初に行いました。
画像右はガイアノーツのマイクロセラブレードです。
替刃はこちら
マイクロセラブレードの刃を曲刃の方にします。
これで合わせ目に盛り上がっている部分を削っていきます。
なぜ曲刃?
→曲刃の方が合わせ目にピンポイントでアプローチできる
マイクロセラブレードの刃は曲刃と直刃の2つが片方ずつ付いており、
差し替えることで切り替えて使うことができます。
「合わせ目を平らに均す」ということを考えると直感的に直刃の方では?🤔と思う方もいらっしゃるかもしれません。私も最初はそう思っていました。
ですが「合わせ目に盛り上がった箇所のみをピンポイントで削る」という目的を考えた場合、カーブになった曲刃の方がプラの溶融した盛り上がりとマイクロセラブレードとを点で合わせることができるので合わせ目のそばにある削る必要のないところまで削ってしまう可能性がグッと減ります。
慣れれば直刃でもできますが、余計な事故&リカバリーにかかる時間を減らす意味でも曲刃の方を私はオススメしたいです。
もちろんマイクロセラブレードを使わずに最初から
紙やすりのヤスリがけで合わせ目の盛り上がりを消していくのでも良いです。
ただ私の場合、いきなりヤスリがけに入ると、これまた削らなくて良い周囲まで削ってしまうことが多いので
最初にマイクロセラブレードで可能な限り削り落としてからヤスリでの作業に入ることが多いです🙂
⬆の画像上部の肩当て部分の面はマイクロセラブレードのみで作業した状態です。
このあとヤスリがけを行って面を整えていきます。
その前に、画像ですでに見えているように上端部分はパーツの合いが悪くて合わせ目のところに隙間があります。
こういった箇所は瞬間接着剤を塗ってリカバリーします。
瞬間接着剤は100均等で売っているもので構いません。
合わせ目の隙間に流れて埋まる事が望ましいので、ゼリータイプではなく液体タイプの瞬間接着剤がおすすめです。
瞬間接着剤を塗り、硬化したあとで削る→全体をヤスリがけ→合わせ目をチェック→至らない作業箇所があったら再度作業を続ける…という繰り返しになります。
このように、合わせ目消しは地味な作業を繰り返すという感じです。
合わせ目消しにあると便利なもの
MIX接着剤
接着剤ですがここ最近私はプラモデルの合わせ目消しには
タミヤのタミヤセメントにGSIクレオスの速乾タイプのMr.セメントS 流し込みタイプを混ぜたものを使っています。
配合比率等は特に考えて無くて、手元で余っていたもの同士を混ぜたらこれが思いの外良かったので使っています。※大体1:1ぐらいで混ぜたと思います(たぶん)。
タミヤセメントの高粘度&プラの溶融性に加えて、クレオスの速乾タイプによる接着剤の硬化速度UPが加わっていい感じです🙂
これはもちろんメーカー推奨の使用方法ではないですし、他社の接着剤同士を混ぜて大丈夫か?という事は何ら保証できませんので自己責任でお願いしますm(_ _)m
筆塗り用サーフェイサー
合わせ目消し作業のチェック用途として
瓶入りのサーフェイサーをうすめ液で薄め、空になったタミヤセメントの空き瓶に入れたものを使っています。
合わせ目消しを行う際、本当にきれいに消えたかどうかを目視で確認するのはちょっと難しい場合もあります。
かと言ってスプレー缶を吹くのは大げさ&余計なところにまでサフがかかりますし、
エアブラシを起動するのもちょっと億劫💦
そこで私はこの瓶入りサーフェイサー薄めたものを
接着剤のビンに元々着いている筆で塗って合わせ目チェックに使っています。
これはとても便利なのでオススメしたいです🙂
プロクソンのペンサンダー
ペンサンダーは無くても合わせ目消しはできます。
が、あれば確実に作業速度がUPして疲労も軽減される便利アイテムです。
プラモデルの表面処理にも使えますので持っておくと便利なアイテムだと思います。
ペンサンダーを使う場合の紙・スポンジヤスリの貼り付けには
ニチバンのはってはがせるナイスタック両面テープ
を使われる事をオススメします。
これはプロクソンペンサンダーの四角いアーバー(先端部分の事)と同じ幅なので簡単に貼れますし、また再貼付け性能も高いため簡単にヤスリ部分が剥がせ、かつ粘着力もしっかりあるので使い勝手が向上します。
またペンサンダーにつけたスポンジヤスリを水につけて目詰まりを洗浄しながら使うことが多いのですが、この両面テープは多少水に濡れたぐらいで粘着力が落ちることもないのでとても便利です。
私は240番と320番のスポンジヤスリをペンサンダーで使うことが多いのですが、これらを貼り替えながら作業しています。
数回貼り替えても粘着力に問題ないのでおすすめです🙂
スポンジヤスリはホームセンターで売ってる3Mのスポンジヤスリやゴッドハンドの神ヤス!を使っています。
硬化促進剤
⬆私はこの硬化促進剤を使っています。
瞬間接着剤を素早く固めるための硬化促進剤です。
ただこれを吹かなくても瞬間接着剤は早く固まるので、無理して買わなくてもいいかもしれません。
が、硬化促進剤があれば作業速度がUPしますし、
瞬間接着剤を塗った→少し待つか~→この間に急に制作意欲が薄まる🙄
ってのはプラモデルづくりあるあるだと思います😅
意欲と集中力があるうちに作業を進めることができるという別の付加価値をもたらしてくれるアイテムだと思います。
ファッティー武器の制作
ファッティーの武器の制作を進めます。
マシンガン、ガトリングガンは組んで合わせ目消しをするだけでOK。
問題は3連ロケットランチャーです😥
ロケットランチャー3つをコンテナの内部に収めるのですが、本体がモナカ構造のため
合わせ目が出てしまいます。
しかもロケットランチャーの先端、弾頭部分は塗り分けが発生します。
弾頭部だけ外せるので、
ロケットランチャーを中に収めた状態で接着して合わせ目を消す→弾頭は塗装してからあとではめ込む
という方向性で作ることにしました。
ただ砲弾を後からはめ込むのが、ギリギリ指でなんとか届く感じだったので、塗膜を傷つけずに取り付けできるかはなんとも微妙なところです💦
ということでロケットランチャーの合わせ目を消します。
タミヤセメント(MIX)を塗りましたが、パーツの合いが悪くて隙間が思いの外大きかったので、この段階で一緒に瞬間接着剤で隙間も埋めました。
プラモデル用接着剤と瞬間接着剤を一緒に塗ったことで瞬間接着剤が硬化時に白化してしまっていますが、ヤスリがけと塗装で消えるので特に問題ないでしょう。
ヤスリがけで合わせ目を消しましたがどうしても⬆の画像赤で囲ったようなキワの部分は残ってしまいがちです。
こういう狭いところをヤスリがけするにはいろいろなアプローチがあると思いますが、
私がよくやるやり方を紹介します。
100円ショップで売っている逆作用ピンセット(デフォルトで閉じた状態のやつ)と、小さく切った紙やすりを用意します。
ピンセットで挟んで机の天面等に押し付けることで紙やすりが凸のような形になるようにします。
これで先程の画像のようなキワだったり狭いところを簡単にヤスリがけできるようになります🙂
⬆の例では耐水ペーパーを使ってますが耐水ペーパーは固くて折り曲げにくいので、普通のサンドペーパーが良いと思います。
ヤスリがけが一段落したらサーフェイサーを塗って状態をチェックします。
あとは納得がいくまで作業の繰り返しです。
おわりに
バンダイ ファッティーの制作、今回の作業はここまで。
ファッティーの武器を作りながらプラモデルの合わせ目消しについて紹介しました。
合わせ目消しで使うやすりの番手はどうなのか?ですが、
私は
サンドペーパー
- 240番:粗削り
- 320番:荒削りと仕上げの中間
- 600番:仕上げ
スポンジやすり(ペンサンダーで使用)
- 320番
という感じです。
ただヤスリの番手は個人で好みもあると思いますので、色々探りながら自分の気に入ったものを探すのが良いのかなと思います。
基本的に320番が私の中心で、ほぼほぼこの番手で作業をしています。
正直なところ、塗装をするならサーフェイサーである程度の傷は消えるのでスポンジヤスリの320番をペンサンダーで仕上げに使っています。
600番以上で表面処理をすることは、よほどきれいな塗膜を作る目的でもなければやってません。
ただ紙やすりとスポンジやすりは同じ番手でもスポンジの方が面がなめらかに仕上がる印象です。
なのでスポンジの320番は実際は紙やすりの600番ぐらいというイメージで使ってます。
何かの参考になれば幸いです。
それでは💐
装甲騎兵ボトムズ 1/20 B・ATM-03 ファッティー地上用
一応リンク貼りますけど、転売ヤーから買うのはあまりオススメし難く…😥
今からボトムズシリーズ集めるぞ!という方はWAVEなら定期的に新作リリースと再販をしてくれますのでWAVEが良いかもしれませんね。
私も今年バンダイから何も展開がなければ今後ボトムズシリーズはWAVEで揃えていこうかと思います。
ただWAVEって素のスコープドッグを単体で出してくれないんですよねえ…😥
3体セットを買ってもいいですが…